今年もよろしくお願いします。

例年同様この時期に(というかちょっと早めに)校長会調査結果がリリースされたので、さっそくご案内しましょう。

校長会調査、正式には「平成31年度 都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査」ですが、これは、
  • 都内区市町村立中学校及び義務教育学校(612校)卒業予定者(76,641人)について
  • 昨年12月14日時点での
  • 都立高を第1志望とする生徒の志望状況
を調査した内容になります。
つまり、皆さんが三者面談で中学校と合意した志望状況が持ち寄られたものですが、一方で、都立高が第2志望以下の生徒は含まれていないことについて留意しておく必要があることと、特にトップ校、2番手校志願者にとっては、国私立中学からの都立高志願者や都外からの志願者が含まれていないことにも留意しておく必要があります(後述)。


全体の概況や各高校の個別の志望状況などは東京都教育委員会のHPのリリース内容で確認できます。これを見ると、昨年話題になった私立高実質無償化や大学入試改革を避けての附属校志向などが背景にあると思われる都立離れの傾向がさらに顕著になっているようにみえます。入試制度側の内申点強化や特別選考枠廃止と併せ、打つ施策は都立高離れを助長するものばかりで、東京都は何をしたいのかと思ってしまいます。併設型中高一貫校は例年同様志望状況が芳しくなく、両国、武蔵という中学入試の最難関校は男女とも大きく定員割れしています。これに関しては、昨年11月に発表された「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」のなかで、中学定員増、高校募集停止という検討がされていることが明らかになっています。高入生を受け入れて高い進学実績をあげている私立校も少なくないので、この点も残念です。

各校別の志願状況は、高校情報ステーションのほうを参照してください。過年度との比較と、それに基づいた難易度への影響(予測)が掲載されています。
トップ校~3番手校あたりで目を引くのを羅列します。
  • 八王子東・男子が例年に増して低倍率
  • 青山は例年同様高倍率だが、定員減を考えるとやや人気が下がっているか?
  • 毎年人気が高い駒場、竹早がいずれも人気薄(特に駒場・女子、竹早・男子が極端に減)
  • 昨年からの反動か、小金井北は倍率ダウン、調布北は倍率アップ
あたりが目立つところかと。

この倍率がこの後どう動くかですが、冒頭に書いた留意しておくべきことが影響してきます。過去記事を毎度流用して恐縮ですが「19 倍率の見方」を参照ください。
今回のデータは、
  • 都内の区市町村立中学校の卒業予定者のうち
  • 都立高を第1志望とする生徒の志望状況
を集計したものです。逆に言えば、今回の調査結果には、私立高を第1志望として第2志望以下で都立高を志願する生徒は含まれていませんし、国私立中学から都立高を志願する生徒も含まれていません。この結果、本番の一般入試において、特に進学指導重点校では校長会調査時点よりも志願倍率は高まる傾向にあり、その他の学校では、推薦入試を経て志願倍率は落ち着く傾向がみえます。校長会調査→出願→受検→結果という過年度の倍率の動きをみておくと、本番で倍率がどうなりそうかは、ある程度は見込んでおくことができそうです。
高校情報ステーションには過年度の倍率の推移がアップされていますので改めてご案内しておきます。

28~30年度入試結果(普通科)
28~30年度入試結果(コース・単位制・専門学科)


実は、年始から家族も含め発熱、悪寒など体調不良が続き、今日からようやく社会復帰したところです。年始だったのと起き上がれなかったため昨日ようやく医者に行きましたが、もはやインフルエンザは陰性にしかならないということで、実際はどうだったのかわかりません。爆発的に流行しているというわけではなさそうですが、娘の中学でもちらほらインフルエンザに罹患している生徒はいるようです。
あと2週間もすれば推薦入試や一部のかたには前哨戦となるであろう埼玉の私立入試が始まります。東京・神奈川の私立入試も1か月後に迫りましたので、お子さまがラストスパートや本番に臨めるよう。体調管理などご支援をよろしくお願いします。


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