先週、入試要綱が発表されています。

これまでも都教育委員会から発信があったことばかりなので特段目新しいものはありませんが、昨年度からの変更点として大きいものは以下です。

(1)インフルエンザ等で受検できなかった場合の救済
これは、インフルエンザなど感染症で入試を受検できなかった場合に、追試を実施するというものです。発信されている内容では、第一次募集・分割前期募集(2月23日)で感染症で受検できなかった場合の救済措置として、第二次募集・分割後期募集(3月9日)と同じタイミングで追試を行うというものです。文科省の通達に対応したものです。
発信内容からすると、全校において予め追試での選抜対象として募集枠を確保しておくことになると思います。ということは、そのぶん第一次募集・分割前期募集の人員数が減ることになるはずです。10月になったら入試要項として改めて発表されるはずですが、どのくらいの人数を救済用に確保するかで、一次募集・分割前期募集の倍率が変わってくるので、非常に気になるところです。来月の発表を待ちたいと思います。

(2)自校作成の復活
こちらは昨年から発信されていることなのでいまさらですが、2014年度入試からグループ作成になっていた進学指導重点校・
進学重視型単位制高校について、それ以前と同様、自校作成に戻すというものです。
作問者の負担軽減や高校間の情報・ノウハウ共有、受検者側の志望校選択幅の拡大を目的として、2014年度入試からグループ作成問題が導入されましたが、実際には、各校の先生が作問で協力するという状況を作るためにかえって負担が増した、自校が求める生徒を集めるために結果として各校とも一部独自問題を作成した、そのような状況から、入試傾向は同一とは言えず受検者側にも特にメリットがない、など反省点ばかりが目立ち、結果として4年で撤回することになりました。
2014年度入試では日比谷と国立の国語の問題がまるかぶりになるとか、立川の平均点が大きく下がるなどして、合否ラインが読みにくくなるなど、それなりに影響がありましたが、それ以降は各校の独自の差し替えも多くなり、影響も限定的でした。自校作成に戻っても大きな影響はないと思われます。


都立西高等学校(平成30年度) (高校別入試問題集シリーズ)
都立国立高等学校(平成30年度) (高校別入試問題集シリーズ)
都立立川高等学校(平成30年度) (高校別入試問題集シリーズ)
都立八王子東高等学校(平成30年度) (高校別入試問題集シリーズ)
東京都立高校 7年間スーパー過去問 平成30年度用